*** 1st week April, 2000 ***


   
               Brave                               Poppy

005 モーさん、ごめん!
ブレイヴ: ファーッ・・・。こうポカポカして気持ちよかったら、なんぼ寝ても寝足りんワ。ここんとこ特に朝が起きられへんしなあ、オレ。
ぽぴい: あたしもよー。春は眠いもんなのよ。「春眠暁を覚えず」って中国のモー・コーネンだか何だかも言ってるしねえ。
ブレイヴ: モー・・・?何や、それ?中国産のウシか?
ぽぴい: だろうね、きっと。
ブレイヴ: ふーん、ウシもなかなかうまいこと言うやないか。でも、オレはチキンの方がええわっ!オレ、チキン大好きっ!!
ぽぴい: あたし、あたしはもう絶対ビーフがいいの!モーさん、ごめんね!!
ブレイヴ: あっ、ぽぴい、かあちゃんが「お昼」て呼んでる。かあちゃ〜ん、メシくれやー!―――ダダダダダダダーッ!!
ぽぴい: あ、ブレ、待ってー!おかあさーん、あたしもごはーん!!―――ダダダダダダダダーッ!!!



*** 2nd week April, 2000 ***


  
                      Poppy                          Brave

 

006 あなたに似た人
ぽぴい: あたし、今日もきっちゃんオジサンに誉められちゃった。「ぽぴい、お前はホントにきれいや!クロキ・ヒトミによう似とる」って。クロキ・ヒトミって、美人女優さんなんだってー。
ブレイヴ: フーン。あのオッチャンの言うこと、オレよう分からんワ。なんで、ネコのおまえと人間のしかも美人女優が似てんねん?そう言えば、オレのこと「ニシカワ・ノリオ」とかいう奴に似てるて、オッチャン前に言うてたゾ!ぽぴい、おまえ、ニシカワ・ノリオて知ってるか?
ぽぴい: (ドキッ!)えっ?よく知らないけど、どうも関西のお笑いらしいよ。
ブレイヴ: お笑い?お笑いいうても、オレと似てるっちゅうことはそいつも男前やな!そんな男前おったかなあ?なあ、ぽぴい?
ぽぴい: (ドキドキ・・・顔じゃなくて、顔が大きいとこが似てるらしいのよね。)―――さあ・・・?
ブレイヴ: よっしゃ!今度、テレビでそいつのことチェックしよー、オレッ!!
ぽぴい: ・・・・・・・・・

 


*** 3rd week April, 2000 ***

 

   
                       Brave                  Poppy

 

007 ネコの鑑?
ブレイヴ: ぽぴい、ネコってな、地震や火山の噴火とかの前には分かるもんかなあ?
ぽぴい: どうだろうね・・・。コウベで大きな地震が起こった時、お姉ちゃん、さりいってネコとオーサカに住んでたんだってさ。ふたりともグースカ寝てて、本棚から本がなだれ落ちるまで全然気づかなかったらしいよ。
ブレイヴ: また、どんくさいやっちゃなー!
ぽぴい: さりいって揺れが大きい間はテーブルの下でじっとしてて、揺れが小さくなった途端、お姉ちゃんをほっぽって、自分ひとりでスタコラサッサとどっかへ逃げちゃったんだってサ。で、地震が完全におさまってから、何食わぬ顔して戻ってきたんだって。
ブレイヴ: オオーッ! そりゃネコの鑑やがな。ぽぴい、オレら見習わなアカンで。
ぽぴい: だよねっ!

 


*** 4th week April, 2000 ***


        
                      Poppy                        Brave

 

008 懲りない性格
ぽぴい: ハァー、桜の花もあっという間だったわねぇ。あ、ところで、ブレイヴ、あんたついこないだ2階の階段の手すりから、一気に下まで落ちたでしょ。あれ、どうだった?やっぱ怖かった?
ブレイヴ: お、あれなー、いつもの通り手すりに飛び上がろうとした途端、ズルッと手が滑って落ちてしもたんや。結構スリルあったで。まあ、バンジージャンプしたことあるやつにしか、あの感覚分かれへんやろなあ。
ぽぴい: ふ〜ん、でもあんた鈍いんだからサ、もう手すりの上走るのやめた方がいいよ。今回は幸い怪我はなかったけど、次はヘタすりゃ、半身不随か死ぬかもよ。
ブレイヴ: 大丈夫やて!オレ、運動神経ええやろ。せやから怪我せずにすんでんねん。
ぽぴい: バッカじゃないのぉ!運動神経がよかったら、最初から落ちてないわよっ!!

 


*** 5th week April, 2000 ***

 

    
                       Brave                     Poppy

 

009 無届外出
ブレイヴ: ぽぴい、うちは過保護もええとこやな。オレやおまえがちょっと散歩に出ただけで、みんな大騒ぎするし。疲れるで、ホンマ。
ぽぴい: あんたの場合は、黙って出て行くからよ。おばあちゃん、心配しすぎてあのまま逝っちゃいそうだったよ。ひとこと言ってから行けばよかったのに。
ブレイヴ: ほな、おまえのときは言うてから出たん?
ぽぴい: あたし?あたしは、ちゃんとお母さんに「ちょっと出てくね」って言ったよ。お母さんが大口開けて昼寝してて、聞いてなかっただけだもん。それより、ブレ、あんたがサッシのガラス戸の鍵を開けて出て行ったって、おばあちゃんは言ってるけど、ホントのとこはどうなの?
ブレイヴ: ま、それは想像にまかせるワ。